ろ〜りぃ&樹里とゆかいな仲間たち

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Sketch(走り書き)と云うよりは……?

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「的」の有無
とある男を、「彼は女性である」とは、云えない。
しかし、とある男を、「彼は女性的である」とは、云い得る。
とある資本主義社会を、「封建社会である」とは、云えない。
しかし、とある資本主義社会を、「封建的社会である」とは、云い得る。
かように、「的」と云う言葉は、はなはだアイマイなところ──より精確に云えば、それが付着する言葉をアイマイにしてしまう作用──がある。
したがって、「的」と云う言葉が入っている場合と、入っていない場合とでは、意味合いが違ってくる、と、云うことを、念頭に入れておかなくては不可ない。
哲学書などを読む場合には、とくにそうである。
「具体」と「具体的」は違う。
「客観」と「客観的」とは違う。
「抽象」と「抽象的」は違う。
「主観」と「主観的」は違う。
「根本的」と「根本」は違う。
「本質的」と「本質」は違う。
等々、etc.……。
そのことを念頭に入れておかないと、論旨がアヤフヤになってしまう。
とりわけ注意せねばならないのは、
「論理的」と云いながら「論理」にかなっていない、
「合理的」と云いながら「理に合っていない」、
「理論的」と云いながら「理論」になっていない、
こう云ったことが、非常にしばしば、行われている、と、云うことである。


| 哲ッちゃん | コラム―哲学もどき | 22:59 | - | - |


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