ろ〜りぃ&樹里とゆかいな仲間たち

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サンタクロース
小さい頃は、サンタクロースを信じていた。
クリスマスの夜(正確には、クリスマス・イヴの夜)、いい子にしていた子どもの枕元に、プレゼントを置いていってくれる、赤い服を着て、赤い帽子をかぶった、白いひげの太ったおじいさんがいる、と、信じていた。
そのおじいさんは、トナカイの曳く橇に乗って、世界中のいい子たちに、プレゼントを配っているのだ、と、信じていた。

知恵がつき、マセてくると、“サンタクロースなんているものか”と、思うようになった。
“あれは、パパやママが、ぼくが寝てから、枕元に置いてるんだ”
“サンタクロースなんて、シンデレラや桃太郎といっしょさ。外国のおとぎ話さ”
と、思うようになった。

あれから数十年、いまでは、
「やっぱり、サンタクロースって、いるんだな」
と、思うようになった。
クリスマスともなると、みんな、心なしか、ウキウキしてくる。
心はずんで、なんとなく、愉しい気分になる。
いつもはしかめっ面をしている朴念仁も、なぜかそのイカツイ頬をゆるめる。
いつもは残業残業でロクに子どもと一緒に晩飯を食ったことのない親も、“今日くらいは、家族でゆっくりと、晩ごはんでも食べようか”と、云う気になる。
毎日毎日呑んだくれている酒飲みも、“今日くらいはまっすぐ帰って、アイツをビックリさせてやるか”と、云う気分になる。
“そうだ、あの人にも、だいぶ世話になったなぁ。なんかちょっと、旨いモンでも買っていくか”と、思うようになる。
クリスマスになると、みんななんとなく、こころ愉しく、やさしい気分になる。
この時期にみんなに訪れる、そんなやさしい気分、そんなほんわかとした気分のことを、“サンタクロース”と云うのだろう、と、この頃、思うようになった。
| Woody(うっでぃ) | 気まぐれなコラム | 09:23 | - | - |


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