2014.03.23 Sunday
失恋
「失恋」と云うと、「好きな人にフラれた」と云う意味に解されるようである。
しかし文字どおりに解釈すると、「恋を失う」となる。 フラれてその人への恋をあきらめる場合も、もちろん、失恋であろう。 フラれなくとも、みずからその人への思慕を諦める場合も、失恋であろう。 燃えあがった思慕が冷めていくのも、失恋であろう。 一口に「失恋」と云っても、様々な様態がある。 いずれの場合もつらかろう。苦しかろう。 ときには、生きていることさえ、イヤになることもあろう。 しかし、本当につらいのは、本当に悲しいのは、人を恋する「こころ」自体を失ってしまったときではなかろうか。 ラブレー曰く、 「恋するこころを失うよりも、恋をして失恋した方がよい」 自分もそう思う。 けだし、人が人を恋するこころほど、尊いものはないのだから……。 |