ろ〜りぃ&樹里とゆかいな仲間たち

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Sketch(走り書き)と云うよりは……?

 注)タイトルに「*」のついた記事は「ネタバレ記事」です。ご注意ください。
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アナライザーの恋
『宇宙戦艦ヤマト』のなかに、アナライザーと云うロボットがいる。
ロボットと云っても、限りなく人間に近い感性をもっている。
余談だが、“スター・ウォーズ・シリーズ”に登場するR2-D2は、このアナライザーをモデルとして生まれたものだと云う。
このアナライザーは、ヤマトの搭乗人物の一人である、森雪に恋をする。
とあるエピソードのなかで、アナライザーは、その自分の想いを、雪にうちあける。
雪はその想いにこたえられない。
アナライザーは云う。
「それは、ぼくがロボットだからか?」
雪は答えられない。
雪は、同じヤマトの搭乗員である、古代に思いを寄せている。
「かまわない。それでもぼくは雪を愛している。愛し続ける。ロボットだからと云って、人間を愛して悪いことはないだろう」
人はだれしも、だれかを愛する。
たとえ年齢が離れていようと、たとえその人に伴侶があろうと、たとえその人に愛する人がいようと、それでも人は、人を愛し続ける。
それでいいと思う。
人が人を愛すること、人が人に愛されること……。
それはそれだけで、すでに素晴らしいことなのだと、わたしは思う。
| Woody(うっでぃ) | 気まぐれなコラム | 15:54 | - | - |
国家は貴官を……
児玉源太郎の怒声が響いた。
狭い陣中である。軒も、柱も、天井も、震えた。
並居る参謀連中が凝縮した。
児玉が叩き割れんばかりに叩いた粗末な机の上には、一枚の地図が載っていた。
その地図には、同一人物であるべきはずの斥候の死に場所が、別々のところに記されていた。
「しかし、報告ではそうなっております」
憮然として応える参謀に、
「自分の目で確認せなんだのか!」
ふたたび、児玉の声が轟いた。
「参謀たるもの、諜報のためとあらば、単身敵陣の中へも潜り込め!」
そしてその参謀の肩章を剥ぎとると、
「国家は貴官を大学校に学ばせた。貴官の栄達のために学ばせたのではない!」
高校を卒業し、大阪の地に進学し、いまに到っているが、思えば、自分一人で、いまの自分になったのではない。
苦しい家計から学費を捻出してくれた両親、学力を向上させてくれた先生たち、ともに夢を語り合い、励ましてくれた友人たち、学校運営のために、多くの税金を納めてくださった市民の方々、なにくれとなく心配してくれた教授の方々……。
数知れぬ多くの人たちがいてこそ、いまの自分がある。幸せな自分がある。
その厚恩に報いることはできないかもしれないが、せめて精一杯、生きて行こうと思う。
愉しく生きることが、自分を支えてくれたみんなに報いる、精一杯のことだと思うから。
| Woody(うっでぃ) | 気まぐれなコラム | 13:00 | - | - |
空地
空地を見なくなった。
広場や公園はあるが、空地は見なくなった。
小さい頃、空地は社交場だった。倶楽部だった。
約束したわけでもないのに、申し合わせたわけでもないのに、空地に行けば、かならず、だれかがいた。友だちがいた。
近所のお兄ちゃん、お姉ちゃんがいた。
自分より小さな、よその弟、よその妹がいた。
みんなで遊んだ。
鬼ごっこをした。かくれんぼをした。押しくらまんじゅうをした。
胴馬をした。駆けっこをした。毬あてをした。
野球をした。
山の中に入って採ってきた木切れが、バットだった。
駄菓子屋で売ってるゴムまりが、ボールだった。
暗くなるまで遊んだ。みんなで遊んだ。
笑って、泣いて、怒って、笑って……。
ケンカもした。砂場のなかで取っ組み合って、殴り合った。
仲直りもした。相手の顔を見られず、靴の先だけを見て、
「ゴメンな」
と、云った。
イヤなヤツだと思ったヤツもいた。いいヤツだと思ったヤツもいた。
でもやっぱり、みんな、いいヤツだった。
パソコンはある。スマホもある。ラインも、チャットも、ツイッターもある。
だけど、空地は、なくなった。
| Mac | 気まぐれなコラム | 12:27 | - | - |


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