2019.03.29 Friday
弔 萩原健一氏
その訃報を耳にしたのは、昨晩のことでした。
いつも聴いているラジオ番組の途中で、パーソナリティがその報せを告げたのです。 わたしは特別、氏のファンだったわけではありません。むしろ、その私生活における破天荒さに、反感を抱いていたくらいです。 氏が多くの人にとって、カリスマ性を帯びた憧れだったことを知ったのは、はるか後日のことでした。 そのとき、氏と同じく、当時の若者たちのカリスマだった松田優作氏と並列して、ショーケン v.s .ユーサク、か、と、思ったものです。 氏が“テンプターズ”のヴォーカルであったことを知ったのは、さらにその後でした。 わたしには氏は、TV俳優として、まず最初に、認識されたのです。 云うまでもなく、『太陽にほえろ!』における、マカロニ刑事です。 “テンプターズ”の代表作、「エメラルドの伝説」は、わたしの大好きな曲のひとつで、カラオケなどでもよく歌ったものです。 氏は黒澤明監督の『影武者』で、武田勝頼を演じておられましたが、これはオファーされたのではなく、オーディションを突破して獲得されたものです。 そのエピソードを知ったときは、少しそれまでの認識を改めたものです。 今回の訃報に接して、氏の愛称である”ショーケン”が、「仲間内でケンと名の付くメンバーが3人いて、身長の順番に“ダイケン”“チューケン”“ショーケン”と呼ばれていたことから、萩原さんはそのままショーケンと呼ばれるようになった」ことを知りました(デイリースポーツより)。 とまれ、個人の好き嫌いを越えて、一時代のの若者たちを熱狂させた、紛れもないカリスマのひとりであったことは、何人と雖も否定できない事実でありましょう。 氏のご冥福をお祈りいたします。 |