2014.04.18 Friday
『風の谷のナウシカ』と云うアニメ映画のなかに ……
『風の谷のナウシカ』と云うアニメ映画のなかに、こんなセリフがある。
敵軍に捕まった、老農夫の言葉である。 「あんたがたの姫さんも姫さんじゃろうが、わしらの姫さんとは、だいぶ、ちがうのぉ。 (と、節くれだった手を出して) 見てくだされ、この汚い手を。この汚い手を、姫さんは、きれいな手じゃと云うてくださる。働き者の、きれいな手じゃ、と、な」 人間、齢を経れば、容色は衰える。頬はたるみ、皺はより、シミやそばかすも出てくる。それは自然の摂理、人間の力ではいかんともしがたい。 主婦は、家族が幸せに暮らしていけるように、毎日毎日、その健康を気づかって食事をつくり、掃除をし、洗濯をし、蒲団を干し、懸命に働く。 盆も暮れも正月もなく働く。いや、みなが憩える盆暮れ正月だからこそ、みなが心置きなく憩えるように、主婦たちは働く。 そして歳を取り、手肌は荒れ、皺が寄り、たるみもできる。 しかし、そのなかにこそ、輝くような女性の美しさがあると思う。 ほとんどの女性が化粧をするが、「化粧」とは、「化け」、「粧う」と書く。 男と生まれたからには、そのような外面の美に惑わされることなく、内面に輝く女性の美を見出したい。 その美しさこそが、ほんとうの女性の美しさであり、その美しさを見出してこそ、ほんとうの男であると思うのである。 風の谷のナウシカ [DVD] |