2015.12.02 Wednesday
夢、いつまでも……
父親が、息子に訊いた。
「なぁ、大きくなったら、なにになりたい?」 「サッカー選手!」 幼い息子は、うれしげな笑顔で応えた。 「パパは?」 今度は、息子が訊ねた。 「うん? そうだなぁ、パパは、野球選手に、なりたかったなぁ」 自分が現在の息子と同じ齢だった頃のときを思い出して、しみじみとなった。 「違うよ。パパは、おっきくなったなら、なんになりたいの?」 ハッ、と、思った。 ――現在の自分は、いままでの人生のなかで、いちばん、年老いている。 しかし、これからの人生のなかでは、現在が、いちばん、若い。 夢を見るのは、子どもだけの特権ではない。 大人が夢を見て、なにが悪い? いくつになっても、夢を見るのは、恥ずかしいことではない。 夢を諦めることこそ、恥ずかしいことである! |