2016.06.24 Friday
天気予報 今昔
最近の天気予報はよく当たる。
と、云うことは、昔の天気予報は、まるで当たらなかった、と、云うことである。 なにしろ昔は、 「今日は曇りがちのお天気です」 とか、 「今日は晴れ時々曇り、ところによっては、雨が降るでしょう」 などと、平気で“予報”していたのだから、その確度が分ろうと云うものだ。 まぁ、“予報”はあくまで“予報”であって、“確報”ではないのだから、いいっちゃぁ、いいのだが……。 梅雨時は食べ物の傷みやすい季節であるが、昔は、食べても大丈夫だろうか、食あたりするかな? しないかな? などと云うときには、おまじないとして、 「気象庁、気象庁、気象庁」 と、唱えていたそうである。 そうすれば、“あたらない”、と、云うのである。 また、兵隊さんたちは、「気象庁」という言葉を、忌み言葉として嫌ったらしい。 そのこころは――“たまにあたる(弾に当たる)”からである。 その頃のことを思えば、隔世の感がある。 |