2016.10.05 Wednesday
レモンの日のひとりめし(朝)
トースト(6枚切り×2枚)、半熟卵(2個)、プレーン・ヨーグルト、トマト・ジュース、バナナ(2本)
1938年(昭和13年)の今日、詩人高村光太郎氏の妻智恵子さんが亡くなった。 亡くなる数時間前に、彼女がレモンをかじった情景を詠んだ歌「レモン哀歌」は、詩集『智恵子抄』のなかでも、白眉の出来である。昔は国語の教科書にも掲載され、わたいの大好きな詩の一編でもあった。と、云うより、これほどの悲しみと、愛情と、美しさに満ちた詩は、時の古今、洋の東西をあまねく捜し求めても、滅多に見出せるものではない。この「レモン哀歌」と「樹下の二人」だけでも、『智恵子抄』を読む価値はある。 もちろん、そのことと、わたいの食卓に並ぶ献立とには、なんらの関連もない。 レモンもないし、レモンに関連した飲食物──塩麹レモンだとか、レモン・ティーすら、ない。 相変わらずの献立である。 |