2016.04.08 Friday
国会議員
――法案の審議中に、居眠りしたり、新聞を読んでいたり、スマホをいじっていたりしている議員がいるが、じつにケシカラン。彼らの給料は、われわれ国民の血税ではないか。こんな議員たちは馘首にしてしまえ!
と、云う、論旨だった。 おそらく、血気熾んな若者の投稿だろう。 かつては自分もそう思ったものだった。 現在では、呆れたり、蔑んだりすることはあっても、怒り心頭に発して、ために身が震える、などと云うことはなくなった。 齢を取ったせいだろう。 むしろ、或る種の微笑ましさ、懐かしささえ、浮かんでくる。 なぜか、と、云うに―― 小学生の頃、授業中に先生の話を聞かず、居眠りをしたり、机の下に隠してマンガ本を読んだり、ノートや教科書に落描きをしたりしている友だちを、“こっかいギイン”、“こっかいギイン”、と呼んで、揶揄っていたからである。 現在ならば、タチの悪いイジメ、と、叱責され、糾弾されるだろう。 齢を取った現在、痛切に反省する。 綽名をつけるにしても、こともあろうに、“国会議員”とは、たしかに、相手の自尊心や人権を蹂躙する、トンデモナイ所業であった、と……。 |