2015.05.17 Sunday
スターリン1
かつて、「ソビエト社会主義共和国連邦」なる、国家共同体があった。
「ソ連」と、略称されていたものである。 アメリカ合衆国や西欧世界と対立して、当時は「東西冷戦」などと、呼ばれていた。 ソ連に対するイメージは悪く、一党独裁、恐怖政治、思想弾圧、秘密めいた暗い国(精確には、国ではなく、国の集まり=国家共同体なのだが)、"鉄のカーテン"に遮られた未知の世界……、そんなところだった。 そう云ったイメージは、゛アメリカ合衆国を始めとする、いわゆる資本主義陣営、自由主義陣営による宣伝(世論操作)もあろうが、恐怖政治で有名なスターリンによる統治時代のイメージが固定して行ったものと思われる。 スターリンの恐怖政治は有名だ。 その真っ只中での話。 フルシチョフは無学の叩きあげで、正式なテーブル・マナーなど知らない。クレムリンの晩餐会でも、手づかみで料理を平らげている。 見かねたスターリンが注意した。 「同志フルシチョフ、ナイフを使いたまえ!」 フルシチョフはナイフをつかんで立ち上がると、 「誰を? 同志スターリン」 |