2015.01.28 Wednesday
「最愛」と云う曲がある……
「最愛」と云う曲がある。
柏原芳恵と云う、当時はアイドルだった歌手(?)が歌っていた曲である。 サビの部分は、次のような歌詞になっている。 「♪二番目に好きな人 三番目に好きな人 その人なりに 愛せるでしょう でも一番に 好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで貴方」 実際にこんな女性がいたら、その人には、生涯独身を貫いていただきたいものである。 “あなたは二番目(或いは三番目)に好きな人なんだけど、それなりに愛せるから、あなたと一緒になるわ。でもあたしが一番好きなのは、死ぬまであの人なの” なるほど、誰にも言えたものではない。 こんな女と一緒になった(二番目或いは三番目の)男こそ、イイ面の皮、気の毒なものである。 「最愛」ではなく、「最低」のほうが相応しい。 ろ〜りぃに聞いたのだが、作詞作曲は、あの中島みゆきさんらしい。みゆきさんの曲はどれも好きなので、最初そう聞いたときは、ビックリした。 と、云っても、この曲も、そんなに嫌いなわけではない。 引用したサビの部分が嫌いで、それが漠然とした違和感――喉に魚の骨が引っ掛かったときのような違和感――として、感じられていたのである。 おそらくみゆきさんも、当時のアイドルに提供する曲とあって、やむなく、それに相応しい、浅はかな世界を、構築せざるを得なかったのだろう。 しかし世の中は広い。人の気も様々である。 それでもいい、と、云う男も、けっこういるかも知れない。 それはそれでよかろうし、それはそれで、ある意味、立派かも知れない。 ただ自分としては、そんなのはゴメンである。 “あの人にフラれたから、あんたにするわ”と、云われても、“謹んでご辞退いたします”としか、自分には、云いようがない。 |