2020.04.27 Monday
信長の逸話〜その一
宣教師から、地球はまるい、と、聞かされた織田信長、しばし瞑目の後、
「その説、理に適う」 と、うなずいた。 有名な織田信長に関する逸話です。 ほんとうにあった話なのか、後世の創作なのか、わたしには確たることは云えません。 興味ぶかいのは、ここで信長が、理に適うかどうか、を、その判断基準としたことです。 ――南蛮坊主(宣教師)が云うのなら本当だろう。 ――南蛮(西洋)でそう云われているのなら本当だろう。 そんな理由で、地球が丸い、と、云う説を、肯じたわけではないのです。 沈没しかけたタイタニック号に乗り合わせた様々な国の人たちに、海に飛び込むよう船長が説得した。 アメリカ人に 「飛び込めばあなたはヒーローになれます。」 イギリス人に 「飛び込めばあなたはジェントルマン(紳士)になれます。」 ドイツ人に 「飛び込むのはルールです。」 イタリア人に 「飛び込めばあなたは女性に愛されます。」 日本人に 「皆さん飛び込んでます。」 有名なタイタニック・ジョークです。 この有名なジョークに反映されているような日本人の一般特性からすれば、判断基準を「理に適う」かどうかに置いた信長は、たしかに、日本人離れした人物と云えましょう。 |