2020.10.01 Thursday
ネクタイの日のひとりめし(昼-弁当)
麦飯(しょうゆ豆)、揚げない鶏の唐揚げ、小松菜のわさび和え、かぼちゃの煮物
幼い頃にはあまり好きではなかったしょうゆ豆が、最近ではお気に入りになっている。妙なものだが、よくあることでもある。幼少時に嫌いだった食べ物が、成長して――とりわけ思春期を境にして――鉱物になる、と、云うことは、よく聞くことである。 漬物が嫌いだったのに、好きになった、とか、魚が嫌いだったのに、好きになった、とか。 逆もまた然りで、幼少時に好きだった食べ物が、長じて嫌いに、あるいは苦手になった、と、云うこともまた、よく聞く話である。 わたいの場合――ありがたいことに――幼少時に嫌いだった食べ物が、成長の後に好きになった、と、云うことはあるが、逆はない。幼少時に嫌いだったもので、いまでも嫌いなものは……残念ながら、ひとつだけ、ある。以前にも記したが、イカ――姿焼きにしたイカや、輪切りにして煮付けたそれが、ダメである。ただしそれも、八戸のモノなら食べられる。やはり魚介類は新鮮さがイノチである。 その土地の産品をその土地で食す、これこそ、まことの贅沢である。すくなくとも、わたいにとっては、そうである。どの店のなに、とか、ナントカ店のカンタラ、などと云うのには、まるで興味がわかない。まして、行列してまで食べようなどとは思わない。 ――ドコソコの店のナニナニを食べるのに、一時間もならんだ。 などと、得意気に云う人間の気が知れない。 |